海炭市叙景
今年も素晴らしい創作作品に埋もれて、腐った人生を歩んでいきたい。ホワイトです。
大阪の中心部でもシネコンに押されて、単館系の映画館が閉館されるそうですね。とても残念です。お客さんが入らなければ、経営できないし、仕方ないですね。
昨年末の年間評価でも書きましたが、大量宣伝に流されて、TVスペシャル的なものや、アイドル出演作品みたいな映画にお客さんが流れ、結果的に、素敵な映画にお客さんが気づかない、いや、気づこうとしない残念な状況が続いています。
TVスペシャル的な映画がつまらない、とはいいませんが、映画として熟成された作品に比べると、見劣りすることは否めませんし、作る側も飯を食わないといけないので作るでしょうが、オリジナル作品の突き抜けたものにはなりようもありません。
マスコミに踊らされていると気がつくお客さんが増えることを、少しだけ期待しよう。
海炭市叙景
監督:熊切和嘉
出演:谷村美月、竹原ピストル、加瀬亮、小林薫
東京国際映画祭へ出品された時にも、観たいと思い、チケットを取りにかかったのだけど、取れなかった作品です。バトルがあるわけでも、恋愛があるわけでも、3Dなわけでもありません。
しかし、素晴らしい作品でした。
良い脚本と監督とカメラと出演者などが集まれば、良い映画は出来るのです、と感じるに足る映画でした。
原作者の出身地である函館をイメージした地方都市(映画中は海炭市)を舞台にした人間模様を繊細に描かれていました。自分自身が地方都市出身者ということもあり、雰囲気が心に突き刺さり、都市部出身の方よりも増して、心動かされる作品でした。お近くの単館系劇場で上映されるなら、余裕があるなら観てほしいと思いました。ひさしぶりに「映画」を観た気がしました。
悪徳ホワイト映画評価ポイント:☆☆☆☆
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