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2006年3月 7日 (火)

美しき野獣

韓流映画を観た。

クォン・サンウの主演映画を観るのは、『ひとまず走れ』『マルチュク青春通り』『恋する神父』に続いて4作目になります。映画の出来としては、前3作に比べると格段に良くなっている。これまでは、学生服を着た青春映画で、アイドル的な印象が付き纏ってしまっていたが、今回は大人の映画である。

クォン・サンウは、『火山高』で映画デビューしており、アクションは出来るはずだったのだが、韓流ドラマで恋愛モノばかりに出演していたせいか、最近アクションシーンを見せていなかったように思う。それが、今回は存分に見られる。それも、良い出来である。飛び蹴り、回し蹴りと派手でいて、スピード感もある。香港映画の魅せるアクション・ジャッキーチェンや早さ、強さを兼ね持つジェット・リーまでには至らないが、ヌルイ日本映画より、遥かに頑張っていて、楽しめる出来になっている。

なお、韓国ドラマから入っている友人は、今回の黒いクォン・サンウはお気に召さなかったらしいが、善良に出来ていない私はこの黒さは心地よく、美しく感じた。女性より、むしろ男性向けの映画なのかもしれない。

シナリオは、斬新さはないが、単なるアクション映画ではなく、不器用なぐらい粗野な純粋さを持つクォン・サンウや精錬潔白なユ・ジテが映えるつくりになっている。惜しいのは、ラストシーン。個人的には、勧善懲悪を貫いて欲しかった。映画を観た鑑賞後感?が今ひとつスッキリしなかった。勧善懲悪にすると、鼻につくのかもしれないが、最後にユ・ジテの美しさが損なわれてしまう印象が残ってしまうのだ。韓国国内ならこれでいいのかもしれないが、日本で公開するために別バージョンのエンディングがあってもいい気がした。

悪徳ホワイト映画評価ポイント:☆☆☆

Photo 『美しき野獣』

出演:クォン・サンウ、ユ・ジテ

 

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