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2006年2月11日 (土)

博士の愛した数式

実に潔い映画である。

主人公の博士風に感想を述べるとこうなります。

映画はエンターテイメントだと思う。アクション、サスペンス、ホラー、ラブロマンスなどいろんなジャンル、いろんな味付けの映画がある。極端な話をすれば、ハリウッドが作るアクション映画など、イケメン俳優が激しいアクションと美女とのロマンチックなシーンと大型セットのスケール感をミックスすれば、なんとなくできそうな気がする。

なぜこんな例えをするかというと、この『博士の愛した数式』を観たとき、とても清清しい気持ちにさせられたのだ。観終わった瞬間、少しだけ自分がさわやかになった気がしたのだ。それぐらい、読後感ならぬ鑑賞後感がよかった。(ただ、音楽だけがいまいちで惜しい)

一方で、このような映画を作ることに成功することは難しいのではないかと思った。特に緻密なセットなわけでなく、怪獣も悪党も出てこない。それでいて、客を飽きさせず、心を動かすのだ。これは、原作の素晴らしさなのか、寺尾聰や深津絵里の演技力なのか。

この映画、文部科学省は小中学生に見せてください。いまどきの教師の道徳の授業1年分より、よほど良い影響力を及ぼすでしょう。

悪徳ホワイト映画評価ポイント:☆☆☆☆☆

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著者:小川 洋子
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